［お偲び］ 森下洋一 氏（松下電器産業株式会社［現 パナソニック株式会社］元社長）

備考：葬儀は近親者で施行。
関西学院大学商学部を卒業し、１９５７年に松下電器に入った。営業畑を歩み、インダストリー営業本部長などを歴任。金融子会社の不良債権問題などで辞任した谷井昭雄氏の後継として、９３年２月に５代目社長に就任した。専務時代、創業者の松下幸之助氏が育てた系列販売店の４分の１を切る再編を断行。社長だった９５年には、バブル期に巨額を投じて買収した米国の大手映画会社ＭＣＡ社の株式の大半をカナダ企業に売却し、バブル崩壊で傷んだ同社の経営の立て直しに取り組んだ。不良債権を抱えた関連ノンバンクの処理にも当たった。９９年にはエアコンなどグループ内で重複した分野を集約するなど事業の再編成を進めた。２０００年６月に退任。自らの後任の社長には中村邦夫氏を指名し、創業者松下幸之助氏の孫の松下正幸氏（現パナソニック副会長）への「大政奉還」は行わなかった。主な財界活動では経団連の副会長、評議員会議長を歴任。関西経済連合会副会長も務めた。０８～１３年には学校法人関西学院の理事長を務めた。