[おくやみ]日高六郎 氏(社会学者)101歳 2018年6月7日逝去

[お偲び] 日高六郎 氏(社会学者)

日高六郎(ひだか・ろくろう)氏
命日: 2018年6月7日 5時31分
(京都府京都市左京区の高齢者施設で)
年齢: 101歳
肩書: 社会学者
備考:故人の遺志により葬儀は執り行われない。
東京帝国大学文学部卒。米国の社会学研究の傍ら、戦後すぐ論壇に登場した。1949年東京大新聞研究所助教授、60~69年に東大教授を務めた。戦後民主主義と憲法擁護の立場から60年安保改定の問題点を論じたほか、ベトナム反戦の国民行動を呼びかけ、革新市民運動を実践してきた。水俣病問題の市民運動にも積極的に取り組んだ。ドイツの社会心理学者エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」を訳したことでも知られる。ベトナム戦争では米軍の北爆停止を米国務長官に訴える文書を評論家の加藤周一さんと提出したほか、戦争加担を拒否して脱走した米兵を援助する活動も、作家の小田実さんや評論家の鶴見俊輔さんらと進めた。69年に東大紛争での機動隊導入に抗議し、「無力さを自ら罰する」と教授を辞職した。それ以降は、主に評論家として反戦、教育、公害、人権問題などに取り組んできた。81年、日本赤軍との関係を疑われて豪州政府から入国を拒否された時には、日豪文化人らが抗議行動を起こし、後に豪政府の方針を改めさせるなど、話題を呼んだ。著書に「人間の復権と解放」「戦後思想を考える」など。
参照:
・ 日高六郎さん死去 社会学者、評論家
・ 日高六郎さん、101歳で死去 ベトナム反戦の社会学者
・ 日高六郎氏死去=社会学者、101歳

追悼の言葉を残す

供花(カラー)