[おくやみ]赤崎勇 氏(半導体工学者、名城大学 終身教授)92歳 2021年4月1日逝去

[お偲び] 赤崎勇 氏(半導体工学者、名城大学 終身教授)

赤崎勇(あかさき・いさむ)氏
命日: 2021年4月1日
(愛知県名古屋市の病院で)
年齢: 92歳
出身: 鹿児島県知覧町(現 南九州市)
肩書: 半導体工学者、名城大学 終身教授
備考:葬儀は近親者で施行。
1952年に京都大学理学部を卒業後、神戸工業(現デンソーテン)に入社。59年に名古屋大学助手。同助教授から64年に松下電器産業(現パナソニック)東京研究所を経て、81年に名大教授に就いた。92年から名城大教授。一貫して青色LEDの研究に取り組んできた。扱いが難しい窒化ガリウムを材料に研究を重ね、1989年に教え子でノーベル物理学賞を共同受賞する天野浩・名大教授と、非常に明るい青色LEDを光らせることに世界で初めて成功した。これにより光の三原色、赤・青・緑のLEDが実現し、白を含む全ての色を出せるようになった。この成果をもとに豊田合成と共同研究を開始。ノーベル物理学賞を共同受賞する中村修二・米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授が所属していた日亜化学工業としのぎを削りながら研究開発に取り組み、豊田合成は95年に事業化にこぎつけた。LED照明はろうそく、電球、蛍光灯に続く「第4世代の光」といわれ、消費電力が少なく寿命の長いことで省エネ効果が高く、地球温暖化対策に役立つことから急速に普及した。鮮やかな画像を映す大型ディスプレーや液晶テレビのバックライト、信号機などにも使われ、日常生活になくてはならないものになっている。また、青色レーザーを使ったブルーレイディスクなど用途が広がっている。2009年に京都賞。11年に文化勲章。14年にノーベル物理学賞。21年2月にも工学分野で優れた業績を挙げた個人や団体を顕彰する英国の「エリザベス女王工学賞」に中村氏と共に選ばれた。
しのぶ会:
2021年11月22日
名古屋観光ホテル
参照:
・ 赤崎勇さん死去 青色LED開発でノーベル物理学賞
・ ノーベル賞の赤崎勇さん死去 92歳、青色LED開発
・ 天野教授「若手に寄り添ってくれた」 赤崎勇さんしのぶ会 関係者ら470人が献花

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