［お偲び］ 下妻博 氏（新日鐵住金株式会社 相談役、元住友金属工業株式会社 社長、関西経済連合会 前会長）

備考：葬儀は近親者で施行。
東大卒業後、1960年に住友金属工業に入社、主に営業畑を歩み、経営企画部門などを経て2000年に社長に就任した。社長就任直前の99年度決算で住金は1451億円の最終赤字を計上、01年には株価が50円（旧額面）を割り込んだが、大胆なリストラを断行して経営を立て直した。01年12月に新日本製鉄との包括提携を決断し、新日本製鉄関係者不在のまま異例の記者会見に臨んだこともある。海外大手の買収攻勢が強まると、02年には新日本製鉄、神戸製鋼所との包括的な資本提携を実現した。会長在任中の11年には新日本製鉄との経営統合を決め、12年10月に新日鉄住金を誕生させ、業界再編を主導した。07年5月からは関経連会長を2期4年務めた。関西広域連合や関西財界のシンクタンクの「アジア太平洋研究所」の発足などに尽力。関西、大阪（伊丹）の両空港の統合問題でも、国に先駆けた議論を主導した。