[おくやみ]坂本龍一 氏(音楽家)71歳 2023年3月28日逝去

[お偲び] 坂本龍一 氏(音楽家)

坂本龍一(さかもと・りゅういち)氏
命日: 2023年3月28日
年齢: 71歳
出身: 東京都
肩書: 音楽家
備考:葬儀は近親者で施行。
東京芸術大学で作曲を学んだ。ドビュッシーやベートーベンなどのクラシックを土台にしながらも、大学入学以降は電子音楽、民族音楽に傾倒する。同大学大学院在学中にスタジオミュージシャンとして活動を始め、山下達郎さん、大貫妙子さんらの作品に参加する。同大大学院を修了後、1978年にアルバム「千のナイフ」でデビューした。同年に細野晴臣さんの誘いを受け、高橋幸宏さんとともにイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成。「ライディーン」「東風」「ビハインド・ザ・マスク」など、シンセサイザーとコンピューターを駆使したサウンドで、「テクノポップ」という新たな領域を開き、世界的な人気を獲得した。YMOはいったん解散するが、その後何度か再結成し断続的に活動していた。83年に大島渚監督の映画「戦場のメリークリスマス」に日本陸軍の大尉役で出演すると同時に音楽も手掛け、英国アカデミー賞作曲賞を受賞。87年にはベルナルド・ベルトルッチ監督の「ラストエンペラー」に甘粕正彦役で出演し、再び音楽も担当。米国アカデミー賞でデヴィッド・バーンさん、蘇聡さんと3人で日本人初の作曲賞を受賞した。その後も「レヴェナント:蘇えりし者」など多数の映画音楽を手掛ける。90年に活動拠点を米ニューヨークに移し、国際的に活躍。現代音楽、ボサノバ、オペラなど様々なジャンルの音楽を取り入れ、30作以上のソロアルバムを発表した。92年にバルセロナ五輪開会式の音楽も担当した。テレビやラジオなどメディア出演も多く「教授」の愛称で親しまれた。社会問題にも強い関心を持ち、2001年には米同時多発テロを受け、テロと米国の軍事行動に対する論考集「非戦」を発表。06年には青森県六ケ所村の核燃料再処理工場の危険性を訴える「ストップ・ロッカショ」プロジェクトを始動。11年の東日本大震災後以降はさらに反原発運動に注力し、東京・代々木公園での集会の呼びかけ人になったり、首相官邸前デモに参加したりした。東日本大震災で被災した子どもたちが演奏する「東北ユースオーケストラ」の音楽監督も務めた。地雷除去活動のチャリティーなどにも携わった。2023年1月17日に6年ぶりのオリジナルアルバム「12」をリリースしたばかりだった。6月公開の映画「怪物」(是枝裕和監督)の音楽も担当していた。
参照:
・ 坂本龍一さん死去、71歳 YMO・「ラストエンペラー」
・ 坂本龍一さん死去 がん闘病 「ラストエンペラー」アカデミー作曲賞
・ 坂本龍一さん死去、71歳 YMO、アカデミー作曲賞―がん闘病も活動続ける

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