［お偲び］ 大野松雄 氏（音響デザイナー）

備考：葬儀は近親者で施行。
アトムがピョコピョコと歩く音やビームを放つ音など、アトムの作品全体の音響効果を担当した。国産アニメの黎明期だった60年代、まだデジタル機器は普及していなかった。アナログのテープの逆回しをしたり、表面に傷を付けたりと、「この世ならざる音」を追究した斬新なアイデアで、音響デザイナーの先駆者的存在となった。アトムの音響について口をはさんでくる手塚治虫さんにも、「素人は黙っててください」と一喝し、自身の音を貫いたエピソードが残る。音響デザイナーの先駆けとして数多くの映像作品に携わった。40年以上にわたり、滋賀県の障害者施設の演劇発表会や運動会の演出にもかかわった。