[おくやみ]富岡多惠子 氏(作家、詩人)87歳 2023年4月8日逝去

[お偲び] 富岡多惠子 氏(作家、詩人)

富岡多惠子(とみおか・たえこ)氏
命日: 2023年4月8日
(静岡県伊東市の病院で)
年齢: 87歳
出身: 大阪府大阪市
肩書: 作家、詩人
葬儀: 2023年4月11日
会場: 法輪閣
静岡県伊東市川奈1256−19
備考:本名は菅多恵子(すが・たえこ)。
幼いころから歌舞伎や文楽に親しみ、後に描くことになる庶民の愛憎を体得した。大阪女子大(現大阪府立大)英文科を卒業。大学在学中に詩作を始め、1958年、ドライな味わいの詩集「返礼」がH氏賞を受けて詩壇に認められ、61年に「物語の明くる日」で室生犀星詩人賞を受賞した。70年代に入ると小説を書き始め、83年には代表作となる「波うつ土地」を発表。男女の既成の役割からの解放を試みた。人間の深層を掘り下げた小説や伝統芸能を題材にした作品を多く発表し、74年「冥途の家族」で女流文学賞、77年に「立切れ」で川端康成文学賞、97年に「ひべるにあ島紀行」で野間文芸賞を受賞。世界をシニカルにとらえる批評性が高い評価を受けた。評論でも活躍し、国文学と民俗学の学者かつ歌人の折口信夫の謎を解読した「釋迢空ノート」で2001年に毎日出版文化賞。05年「西鶴の感情」で大佛次郎賞と伊藤整文学賞。また、毎日映画コンクール日本映画作品賞を受賞した映画「心中天網島」(69年)では脚本を篠田正浩監督らと共同で手がけた。05年には、坂本龍一さんが作曲を手掛けたアルバム「物語のようにふるさとは遠い」を発表した。08年、日本芸術院会員。
参照:
・ 富岡多恵子さんが死去 作家
・ 作家の富岡多惠子さん死去 「冥途の家族」「西鶴の感情」
・ 富岡多恵子さん死去日は4月8日 遺族が日付を訂正

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