[おくやみ]山崎栄子 氏(長崎市平和祈念式典の被爆者代表)95歳 2022年12月21日逝去

[お偲び] 山崎栄子 氏(長崎市平和祈念式典の被爆者代表)

山崎栄子(やまさき・えいこ)氏
命日: 2022年12月21日 17時52分
(兵庫県洲本市の老人ホームで)
年齢: 95歳
出身: 長崎県長崎市
肩書: 長崎市平和祈念式典の被爆者代表
備考:葬儀は近親者で施行。
生まれつき耳が不自由で、2003年には長崎市の平和祈念式典で被爆者代表を務め、手話で「平和への誓い」を行った。18歳の時、爆心地から約6キロ離れた疎開先で被爆。押しつぶされ、屋根だけ残る家で両親とともに姉を捜していると、突然母が泣きながら突っ伏し、拳で地面をたたき出した。生まれたときから耳が聞こえず、言葉が話せなかった山崎さんは、そのときの母の様子から姉の死を悟った。たくさんの大きな爆弾ではなく、たった一発の「原子爆弾」がまちを襲ったのだと知ったのは、終戦から1年が経ってから。放射能の影響により被爆者が後遺症に苦しむことを知ったのは、それからさらに後のことだった。戦後40年間、被爆体験を語ることはなかったが、中学校で話をしたことが転機となり、語り部として活動を始めた。2003年の長崎平和祈念式典の「平和への誓い」では、聴覚に障害がある被爆者が、混乱の中で原爆のことを何も知らされなかったことや、体験を語るすべもなく、孤独に耐えてきたことを手話で訴え、こう述べた。「被爆から58年が過ぎた今日、皆さんの前で、こうしてろうあ被爆者の苦しみを訴えることができて感無量の思いです」
参照:
・ 山崎栄子さん死去 「ろうあ被爆者」の苦しみを全身で語り継ぐ
・ 山崎栄子さん死去 手話で「平和への誓い」

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