[おくやみ]岡田節人 氏(発生生物学者、京都大学 名誉教授)89歳 2017年1月17日逝去

[お偲び] 岡田節人 氏(発生生物学者、京都大学 名誉教授)

岡田節人(おかだ・ときんど)氏
生誕: 1927年2月4日
命日: 2017年1月17日 7時46分
(京都府京都市の病院で)
年齢: 89歳
出身: 兵庫県伊丹市
肩書: 発生生物学者、京都大学 名誉教授
備考:葬儀は近親者で施行。
1950年に京都大を卒業。卵から動物の体が形作られる過程を解き明かす発生学の道に進み、理学部助手、欧米への留学などを経て、67年に教授に就任。役割が決まった細胞でも別の種類に変わりうると考えて、実験に着手。ニワトリの目の色素細胞を培養してレンズ(水晶体)に変わることを世界で初めて実証し、成熟した細胞は変化しないというそれまでの常識を覆して世界的な業績を挙げた。こうした細胞の「柔軟性」が発生や体の再生で主役を担うことをつかみ、発生学に細胞という概念を先駆けて取り入れて幹細胞生物学やiPS細胞などが開発され、現在の再生医療の礎を築いた。また、「岡田節人ぶし」と呼ばれたユニークな語り口で学生の人気を集め、細胞の接着分子カドヘリンを発見した理化学研究所の竹市雅俊氏ら多くの研究者を育てた。基礎生物学研究所長、JT生命誌研究館長などを歴任。現職で国際発生生物学会会長を務めていた。1989年に発生生物学で最も権威のあるハリソン賞を受賞、2007年に文化勲章を受章した。芸術にも造詣が深く、雑誌や新聞でクラシック音楽の評論も手がけた。京響(京都市交響楽団)友の会会長なども務めた。
参照: ウィキペディア
・ 岡田節人氏が死去 再生医療の礎築く
・ 京大名誉教授・岡田節人さん死去 発生生物学の第一人者
・ 岡田節人さん89歳=発生生物学、文化勲章受章

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