［お偲び］ 松下康雄 氏（元日銀総裁、太陽神戸三井銀行［現 三井住友銀行］元会長）

備考：葬儀は近親者で施行。
旧制第一高等学校、東大法学部を卒業し、1950年に大蔵省に入省。主計畑を中心に本流を歩み、官房長、主計局長などを経て82年から2年間、大蔵事務次官を務めた。87年に旧太陽神戸銀行の頭取に就任。90年に旧三井銀行との合併を実現し、誕生した太陽神戸三井銀行（後のさくら銀行、現三井住友銀行）で初代会長に就任した。94年12月に三重野康氏の後を継いで第27代日銀総裁に就任。95年には景気低迷に対応するため公定歩合を当時としては最低水準の0.5％に引き下げるとともに、兵庫銀行や木津信用組合、住宅金融専門会社（住専）など金融機関の破綻処理などバブル崩壊後の景気立て直しに尽力した。97年に破綻した山一証券には、信用秩序維持の観点から日銀特別融資を実施した。橋本龍太郎内閣が進めた日銀法改正への道筋もつけ、その後の日銀の政府からの独立性や政策決定過程の透明性の向上につながった。