［お偲び］ 河合雅雄 氏（霊長類学者、京都大学 名誉教授）

備考：葬儀は近親者で施行。
京都大理学部卒。世界的な霊長類学者で、動物の社会を科学的に研究する道をひらき、サルに「文化」があることなどを見いだした。1950年代半ば、宮崎県の幸島でサルがイモを洗って食べる行為を観察。人間以外の霊長類にも文化的行動が存在するのを証明し、注目を集めた。国内各地やアフリカでサルの調査を進めながら、56年に愛知県犬山市の日本モンキーセンター設立に関わり、同センター所長や日本霊長類学会長などを歴任した。草山万兎（くさやま・まと）の筆名で「ドエクル探検隊」など児童文学も著した。主な著書に「森林がサルを生んだ」「少年動物誌」「ゴリラ探検記」などがある。文化庁長官を務めた臨床心理学者の故・河合隼雄氏の兄。