［お偲び］ 深町幸男 氏（演出家）

備考：1953年早稲田大学第一文学部卒業後、新東宝に助監督として入社したが、1961年同社倒産のため職を失う。1963年NHKに入局し、吉永小百合さん主演の「夢千代日記」シリーズをはじめ、「事件」「あ・うん」「花へんろ」「父の詫び状」など数々のドラマの演出した。脚本家の早坂暁、向田邦子、山田太一らとのコンビで、数多くの作品を発表し、和田勉と並んでNHKドラマを代表する演出家といわれた。1987年に定年退職。退職後もNHKエンタープライズ、総合プロデュース、総合ビジョンでNHKに関わり、1997年に東北新社クリエイツに移籍。民放ドラマの演出や映画「長崎ぶらぶら節」の監督も務めた。悲しみを抱えた人間の微妙な心理、人間の心情を丁寧に美しく描いた。
1986年芸術選奨文部大臣賞受賞、1988年に山田太一さん原作・脚本のドラマ「今朝の秋」で毎日芸術賞を受賞、1995年に紫綬褒章を受章、また2002年に勲四等旭日小綬章を受章している。