［お偲び］ 渡辺うめ 氏（農民人形作家）

備考：葬儀は近親者のみで執り行われる。
北海道大医学部付属病院看護法講習科を卒業。東京の小学校で働いた後、１９４４年に夫の故郷、兵庫県養父郡八鹿町に移り住んだ。人形作りは東京時代に独学で始め、夫が死去した８３年以降、本格的に取り組んだ。８５年に豊岡市などで開いた個展と写真集「あぜみちの詩」第１集を機に、一気に注目を浴びた。表現したのは、昭和３０年代の但馬を中心とする農村風景。温もりと写実性を兼ね合わせた作風で、９０歳を超えても制作を続けた。熱烈なファンは多く、「渡辺うめ人形友の会」が発足。２００２年には、兵庫県立歴史博物館（姫路市）で集大成的な作品展が開かれた。１９９５年県文化功労者、９７年神戸新聞文化賞、９９年コープこうべ生活文化福祉賞を受けるなどした。