[おくやみ]珠玖洋 氏(三重大学 学長アドバイザー、名誉教授、特定教授) 2022年9月4日逝去

[お偲び] 珠玖洋 氏(三重大学 学長アドバイザー、名誉教授、特定教授)

珠玖洋(しく・ひろし)氏
命日: 2022年9月4日
(ロシアで)
肩書: 三重大学 学長アドバイザー、名誉教授、特定教授
備考:専門は免疫治療学・遺伝子治療学。
1967年に名古屋大学医学部卒業。インターン終了後、名古屋大学医学部第一内科に入局。
1972年よりニューヨーク市にあるスローンケタリング癌研究所に留学し、ロイド・オールド博士、ハーバート・エトキン博士の下でマウスやヒトでの腫瘍抗原解析などの癌免疫の研究を行う。
1979年より名古屋大学で血液内科医として診療を行うと共に、モノクローナル抗体を作り白血病細胞抗原の解析を行う。
1984年、長崎大学医学部に免疫学および腫瘍医学の教授として着任し、がん遺伝子、がん抑制遺伝子の研究を行うと共に、がんに対するキラーT細胞免疫反応の研究を行う。
1994年、三重大学医学部第二内科の教授として着任、血液内科、腫瘍内科を専門とする教室でがんに対する免疫の研究、京都大学砂本教授のグループと共に新しいがんワクチン疎水化多糖―がん抗原蛋白複合体ワクチンの開発研究を進め、又DNAワクチンの基礎的研究を進める。
2005年、タカラバイオ株式会社による寄附講座「遺伝子・免疫細胞治療学」が設置され、同社との共同研究でがん特異的なT細胞レセプター遺伝子を導入したT細胞による免疫細胞療法の開発を進める。
2006年より財団法人CRIの寄附講座「がんワクチン治療学」およびタカラバイオ株式会社の寄附講座「遺伝子・免疫細胞治療学」の教授としてがんワクチンおよび細胞療法の開発研究およびトランスレーショナルリサーチを進める。
2013年より厚生労働省医薬品等審査迅速化事業費補助金(革新的医薬品・医療機器・再生医療等製品実用化促進事業)を委託され、速やかな新しいがん免疫治療法の開発とレギュレーションの視点を組み合わせたがん免疫療法開発のためのガイダンス作成をオールジャパン体制で進めている。
2015年より三重大学複合的がん免疫療法リサーチセンターを設立し、研究室内外で開発されつつあるがん免疫療法を有機的に組み合わせた複合的がん免疫療法の開発を目指している。
参照:
・ 珠玖 洋先生 逝去のお知らせ
・ 訃報、三重大学珠玖氏が死去、がん免疫の創薬シーズを複数開発
・ 珠玖 洋 - 三重大学大学院 医学系研究科 個別化がん免疫治療学

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