[おくやみ]稲畑汀子 氏(俳人、俳誌「ホトトギス」名誉主宰)91歳 2022年2月27日逝去

[お偲び] 稲畑汀子 氏(俳人、俳誌「ホトトギス」名誉主宰)

稲畑汀子(いなはた・ていこ)氏
命日: 2022年2月27日 16時48分
(兵庫県芦屋市の自宅で)
年齢: 91歳
肩書: 俳人、俳誌「ホトトギス」名誉主宰
備考:本名の読み方は、いなばた・ていこ。葬儀は近親者で施行。
1931年、横浜市生まれ。祖父は俳人で俳句界の巨人と称される高浜虚子。父も俳人の高浜年尾で、幼いころから俳句に親しんだ。父で俳人の高浜年尾の死去に伴い79年、「ホトトギス」主宰を継承し、正岡子規の俳号にちなんだ伝統的な俳誌を主導した。87年に日本伝統俳句協会を設立し、会長に就任。2000年、芦屋市の自宅の隣に財団法人虚子記念文学館を開設し、理事長に就任した。13年に「ホトトギス」主宰を廣太郎さんに引き継ぎ、名誉主宰になった。1897年創刊の月刊俳句誌「ホトトギス」は、2021年12月号で1500号に達した。虚子の伝統を尊んだ「有季定型」「花鳥諷詠」「客観写生」を信念とし、客観的な写生に基づいた伝統俳句の継承に努めた。句風は風雅で気品があり、代表句に「今日何も彼もなにもかも春らしく」「落椿とはとつぜんに華やげる」「初蝶を追ふまなざしに加はりぬ」「空といふ自由鶴舞ひやまざるは」などがある。句集に「汀子句集」など。率直な人柄で新聞、雑誌、テレビに登場する機会が多かった。18年に亡くなった俳人金子兜太さんとの季語をめぐる真っ向からの討論が話題を呼んだ。
参照:
・ 稲畑汀子さんが死去 俳人、ホトトギス名誉主宰
・ 俳人の稲畑汀子さん死去 「ホトトギス」名誉主宰 朝日俳壇前選者
・ 俳人の稲畑汀子さん死去 91歳、「ホトトギス」名誉主宰

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