［お偲び］ 高橋靗一 氏（建築家、大阪芸術大学 名誉教授）

備考：葬儀は近親者で施行。
４９年東京大学第二工学部（現東京大学生産技術研究所）建築学科卒後、逓信省営繕部設計課に勤務、５６年郵政省を退職し、同年から６６年まで武蔵工業大学（現東京都市大学）助教授、６０年に第一工房を設立した。６４年、当時の浪速芸術大学（現大阪芸術大学）の設計競技で１等当選、以後約２０年にわたってキャンパス計画を担当、完成させた。コンクリート打放しの同大学塚本英世記念館・芸術情報センターは、「ザ・コンクリート」と称され、その素材を生かしたダイナミックな空間構成と精緻なディテールが調和した建築は、日本建築学会作品賞、日本芸術院賞、ＢＣＳ賞を受賞した。内田祥哉氏との共作「佐賀県立博物館」で日本建築学会作品賞、「群馬県立館林美術館」では村野藤吾賞に輝くなど、受賞歴も数多い。２０１３年に第３０回福島県建築文化賞の正賞に選ばれた「白河市立図書館」が実質的な遺作となった。６７年から９５年まで大阪芸術大学教授。９６年には、くまもとアートポリスの第２代コミッショナーにも就いた。日本建築家協会名誉会員。