［お偲び］ 市原悦子 氏（俳優）

備考：本名は塩見悦子（しおみ・えつこ）。葬儀委員長は有限会社ワンダー・プロダクション社長 熊野勝弘 氏。
中学で演劇部に入り、県立千葉第一高校（現・千葉高校）でも演劇に取り組んだ。養成所を経て、１９５７年俳優座入団。児童劇「りこうなお嫁さん」でデビュー。歌や踊りもこなす演技力で注目され、新劇新人推賞などを受賞。平幹二朗さんらと共演し、同劇団の舞台で頭角を現した。退団後は夫で演出家の塩見哲さんと番衆プロを設立。ドラマや映画、演劇などで幅広く活躍した。７５年に始まったテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」では約２０年間、登場人物の声を俳優の常田富士男さんと２人ですべて演じ、独特の語り口で独自の世界観を打ち出した。２時間ドラマ「家政婦は見た！」（テレビ朝日系）では雇われ先で人間関係をのぞき見る好奇心の強い家政婦をコミカルに演じ、２５年にわたって放送が続く人気シリーズとなった。映画「黒い雨」で９０年、日本アカデミー賞最優秀助演女優賞受賞。そのほか、映画「金閣寺」「うなぎ」に出演。９６年のＮＨＫ大河ドラマ「秀吉」で演じた秀吉の母なか役でも話題に。２０１６年に大ヒットしたアニメ映画「君の名は。」ではヒロインの祖母を演じていた。