[おくやみ]中根千枝 氏(社会人類学者、東京大学 名誉教授)94歳 2021年10月12日逝去

[お偲び] 中根千枝 氏(社会人類学者、東京大学 名誉教授)

中根千枝(なかね・ちえ)氏
命日: 2021年10月12日 4時
(東京都内の施設で)
年齢: 94歳
出身: 東京都
肩書: 社会人類学者、東京大学 名誉教授
備考:葬儀は近親者で施行。
東京大学で女性初の助手、講師、助教授、教授を務め、女性研究者の草分けとして活躍した。社会人類学の草分けとして、インドやチベットの秘境に赴いて研究を続け、実証的な方法論を確立。地域社会に住んで社会構造を明らかにする手法でアジアや西欧と日本を比較、アジアの国々を中心に国際交流に貢献した。ロンドン大などでも学んだ。インドや中国、西欧などとの比較から日本のムラ意識、年功序列、終身雇用といったタテ社会構造を解き明かした1967年の「タテ社会の人間関係」が100万部を超すベストセラーとなり、各国で翻訳された。国際的な視野に立った日本社会論は高い評価を受けた。東京大学東洋文化研究所長をはじめ、日本ユネスコ国内委員会会長、東京女学館大学長などを歴任。途上国への政府開発援助(ODA)の在り方を議論する文部科学省の国際教育協力懇談会座長なども務めた。95年に日本学士院会員。87年に国際交流基金賞、88年に国際人類学民族学連合ゴールドメダル賞、93年に文化功労者、98年に勲二等宝冠章、2001年に文化勲章。英国王立人類学協会名誉会員としても学術振興に努めた。他の著書に「家族の構造」「社会人類学」「タテ社会と現代日本」など。
参照:
・ 中根千枝さん死去 94歳、「タテ社会の人間関係」
・ 中根千枝さんが死去 社会人類学者 「タテ社会の人間関係」
・ 中根千枝さん死去 「タテ社会の人間関係」、94歳

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