[おくやみ]奈良岡朋子 氏(俳優、劇団民芸 代表)93歳 2023年3月23日逝去

[お偲び] 奈良岡朋子 氏(俳優、劇団民芸 代表)

奈良岡朋子(ならおか・ともこ)氏
命日: 2023年3月23日 22時50分
(東京都内の病院で)
年齢: 93歳
出身: 東京都
肩書: 俳優、劇団民芸 代表
備考:葬儀は近親者で施行。
父は洋画家の奈良岡正夫。女子美術学校(現・女子美術大)在学中の1948年、民衆芸術劇場の養成所に入り、50年劇団民芸の設立に参加。旗揚げ公演「かもめ」に出演した。54年の「煉瓦女工」で初主演。宇野重吉や滝沢修らの指導を受けた。「イルクーツク物語」のワーリャ、「奇跡の人」のサリバン先生など、深みのある演技で存在感を発揮した。そのほか「ガラスの動物園」「グレイクリスマス」「火山灰地」など劇団公演の出演は7千回を超えた。2000年には同期の大滝秀治と民芸の共同代表となり、12年の大滝死去後も代表を務めた。後進への熱心な指導で知られ、劇団外の俳優も薫陶を受けた。森光子が作家林芙美子を演じた「放浪記」でライバルの日夏京子を好演。05年には民芸と無名塾の共同公演「ドライビング・ミス・デイジー」で仲代達矢さんと共演し、孤独な老婦人を陰影深く演じた。映画やドラマでも堅実な脇役で幅広く出演。ドラマ「おしん」「篤姫」などでナレーションも担当した。52年の新藤兼人監督の映画「原爆の子」に民芸の仲間らと出演し、戦争の悲劇を語り継ぐことをライフワークに。13年から井伏鱒二の「黒い雨」の一人語りを続けていた。69年紀伊国屋演劇賞個人賞、81年菊田一夫演劇賞、92年紫綬褒章、00年勲四等旭日小綬章、06年には朝日舞台芸術賞、毎日芸術賞をそれぞれ受けた。
参照:
・ 奈良岡朋子さんが死去 俳優、劇団民芸代表
・ 俳優の奈良岡朋子さんが死去 新劇を代表する俳優 劇団民芸代表
・ 俳優の奈良岡朋子さん死去

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