[おくやみ]海部宣男 氏(元国立天文台長)75歳 2019年4月13日逝去

[お偲び] 海部宣男 氏(元国立天文台長)

海部宣男(かいふ・のりお)氏
命日: 2019年4月13日 12時8分
(東京都八王子市の自宅で)
年齢: 75歳
出身: 新潟県新潟市
肩書: 元国立天文台長
備考:葬儀は近親者で施行。
専門は電波天文学・赤外線天文学。東京大で天文学の研究に取り組み、宇宙に浮かぶガスやちりなどの「星間物質」の研究を続けてきた。東京大助手、助教授を経て1988年国立天文台教授となった。82年に完成した国立天文台の野辺山宇宙電波観測所にある直径45メートルの大型電波望遠鏡の開発で中心的な役割を果たした。91年からは、国立天文台がハワイで運用する光学赤外線望遠鏡「すばる」の計画に参加し、94年から責任者を務めた。すばる望遠鏡が完成した後の2000年~06年、国立天文台長を務めた。その後、12~15年に国際天文学連合(IAU)会長なども歴任した。13年に日米欧が協力してチリに完成した電波望遠鏡「アルマ」計画では、日本がアルマ計画に欧米と対等な立場で参加できるよう尽力し、計画に関する最高意思決定機関であるアルマ評議会の委員も務めた。アルマは、国際プロジェクトでブラックホールを撮影するのにも重要な役割を果たした。1987年に「ミリ波天文学の開拓」で仁科記念賞、98年に「星間物質の研究」で日本学士院賞受賞。「宇宙マンガシリーズ」「宇宙の謎はどこまで解けたか」など一般向けの宇宙関連の著作も多数ある。いとこは海部俊樹元首相で、長男は、航海実験で日本人のルーツを探っている国立科学博物館人類史研究グループ長の陽介さん。
参照:
・ 海部宣男さんが死去 元国立天文台長
・ 天文学者の海部宣男さん死去 すばる望遠鏡計画の責任者
・ 海部宣男さん死去=元国立天文台長、75歳

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