[おくやみ]高井有一 氏(作家)84歳 2016年10月26日逝去

[お偲び] 高井有一 氏(作家)

高井有一(たかい・ゆういち)氏
生誕: 1932年4月27日
命日: 2016年10月26日 13時57分
(東京都中野区の病院で)
年齢: 84歳
出身: 東京都
肩書: 作家
備考:本名は田口哲郎(たぐち・てつお)。葬儀は近親者で施行。
父は画家の田口省吾。早稲田大文学部を卒業し、共同通信の文化部記者として勤務する傍ら、立原正秋らと同人誌「犀」に参加。1966年、敗戦の体験と疎開先での母の入水自殺を子供の目から描いた「北の河」で芥川賞を受賞。社会批判から距離を置く内省的な作風で、古井由吉氏らとともに「内向の世代」と呼ばれた。75年に同社を退職。作家活動に専念し、少年期の体験などをモチーフにした小説世界を展開した。その後、小説家の祖父、田口掬汀をモデルにした「夢の碑」で芸術選奨文部大臣賞を受賞。戦時下の庶民生活を見すえた「この国の空」で谷崎潤一郎賞を受賞。「この国の空」は2015年に映画化された。初老の男の感情の陰影をとらえた連作短編集「夜の蟻」で読売文学賞を受賞。高度成長期の映画界の盛衰を描く「高らかな挽歌」で大佛次郎賞を受賞。02年には、昭和が終わって間もない頃を、時代を振り返りながらつづる「時の潮」で野間文芸賞を受賞。先輩作家を描いた評伝に「立原正秋」がある。96年に日本芸術院会員。2000年6月から2年間、日本文芸家協会理事長を務め、デジタル化が進む中での著作権問題などに取り組んだ。日本近代文学館 理事長なども歴任した。
参照: ウィキペディア
・ 高井有一氏が死去 作家、芥川賞「北の河」
・ 「内向の世代」の作家、高井有一さん死去 芥川賞を受賞
・ 高井有一氏死去=作家「内向の世代」

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