[おくやみ]川崎富作 氏(小児科医、NPO法人日本川崎病研究センター 名誉理事長)95歳 2020年6月5日逝去

[お偲び] 川崎富作 氏(小児科医、NPO法人日本川崎病研究センター 名誉理事長)

川崎富作(かわさき・とみさく)氏
命日: 2020年6月5日
(東京都内の病院で)
年齢: 95歳
出身: 東京都
肩書: 小児科医、NPO法人日本川崎病研究センター 名誉理事長
備考:葬儀は近親者で施行。後日、お別れの会を開く。
1948年に千葉医科大付属医学専門部(現千葉大医学部)を卒業後、50年から東京都の日本赤十字社中央病院(現日赤医療センター)小児科に勤務した。61年、高熱が続いて両目や唇が赤くなり、熱が下がるころに指先の皮がむけるなどの症状が出る原因不明の子どもの病気の存在に気付き、67年に50例をまとめて医療専門誌「アレルギー」で発表した。未知の疾患「急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群(MCLS)」と名付けられたが、川崎さんが発見したことから川崎病(Kawasaki disease)と世界的に呼ばれる。治療や原因究明のために厚労省の研究班長を務めた。90年に日赤医療センターを退職後は、川崎病研究情報センター(現日本川崎病研究センター)所長に就任し、理事長、名誉理事長を歴任した。患者の電話相談にも応じるなどしていた。海外の学会で講演することも多かった。91年に日本学士院賞、2006年には第1回日本小児科学会賞を受けるなど数多くの医学賞を受賞している。10年に東京都の名誉都民にも選ばれている。川崎病は現在でも、国内で毎年1万5千例ほどの新たな患者が出ている。重症化して心筋梗塞が起きたり心臓に後遺症が残ったりすることもある。川崎病の原因はウイルスや細菌とする説もあるが、決定的な証拠がなくいまだに不明。治療法はほぼ確立したものの、効かない場合もある。欧米では新型コロナウイルスに感染した子どもで川崎病に似た症状が報告されている。世界保健機関(WHO)は症状と新型コロナとの関連を探る調査を強化する方針を示している。
参照:
・ 川崎富作氏が死去 「川崎病」の発見者
・ 「川崎病」発見した小児科医・川崎富作さん死去 95歳
・ 川崎富作氏死去 乳幼児の「川崎病」発見

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